1996年9月 大阪労連大会発言

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33年間の発言と退出 - 1996年9月 大阪労連大会発言

1996年9月 大阪労連大会発言

カテゴリ : 
33年間の発言と退出
執筆 : 
webmaster 2011-6-13 17:53

1996年9月
大阪労連大会発言

13ページの労働法制の全面改悪反対、労働者の権利を守るたたかいの項に関連して発言します。

○ 政府・財界のねらう女性労働者活用の新戦略は「男性並のカローシもいとわない」少数の女性とそれ以外の安くて、有期・短期の不安定雇用の2つのタイプを使い分けをさらに押し進めるというもので、女性労働者の平等要求を取り込んだ「機会均等」の形をとってきています。

○ この選別活用推進の要に位置づけられているのが、13ページに記載されている7項目の労働法制の全面改悪と労働法制の規制緩和です。

人間カンバン方式とも云われる、資本の「必要なところへ、必要な時だけ、必要な労働を」という、労働力の流動化は、「雇用破壊」と「賃金破壊」を促進し、「育児や看護などの家族的責任のためやむなくパート」というこれまでの状況から、女性や既婚者にかぎらず、若い女性も、また専門職もパートや契約社員、派遣労働者など多様な形の「雇用調整弁」を男性も含めた全労働者に広げていこうとしています。

これらが実施に移されれば「父ちゃん失業、母ちゃんパートで深夜業、娘や息子はフリーター」という深刻な事態に追い込まれることは明らかです。

8月1日に出された、96人勧が1%を切る超低率の賃上げ幅に止まらず、寒冷地手当の改悪・削減、年金改悪と連動した、再任用制度の検討など、一層の成績主義と能力主義による分断政策を強める方向を打ち出しています。
さらに人勧は、新たな時代に対応した人事管理として、(1)長期の新任合同研修の実施 (2)官民双方の交流のための基盤整備としながらも、「長期継続雇用を前提とした現行の処遇に係る諸制度の見直しを図ることが重要」として、身分保障を前提とした公務員労働者の終身雇用制度の破壊を示唆しています。

そして、研究公務員と限定つきながら、任期を定めた採用−「任期制」の導入を打ち出しました。

この任期制は、大学教員への任期制を打ち出した、昨年9月の大学審議会の部会報告や、政府が7月2日に閣議決定した、研究者の任期制の導入を盛り込んだ、科学技術基本計画の具体化に外なりません。労働法制の全面改悪の最大の狙いである「有期限雇用」の公務員版がもう動き出しているのです。 民間準拠を強調しながら、「民間」の後追いどころか、全労働者の低賃金・労働条件の抑圧機構としての人勧体制本来の姿を以前にも増して強めて来ているといわなければなりません。

と同時に、公務員からストライ権を奪っての、官民分断攻撃は、この間の、均等法・労基法・雇用保険法・育児休業法・介護休業法などにおいてさらに強められ、官民で違う法律や地方公務員と国家公務員で違う法律、公務員の適用除外、中小企業への適用猶予と云ったように、官・民分断、官・官分断、大企業と中小企業との分断がまかり通っています。賃金闘争のみならず、このたたかいでの官民の統一闘争、労基法の全労働者適用をかかげた、労働基本権回復のたたかいとも連動した取り組みが重要ではないでしょうか。

次に雇用における平等の確保の課題について意見をのべます。

昨年10月婦人少年局長の私的研究会である「男女雇用機会均等問題研究会」が報告をだしました。この報告がだされたその日に、婦入少年問題審議会の「均等法見直し」論議の再開がなされ、7月16日にその中間報告がだされました。

私的研究会も公的審議会のいずれもが、平等確保の措置である、間接差別の禁止などの積極的差別是正には否定的態度を示し、その結論を先送りする一方で、女子保護規定の廃止については、公・労・使とも解消の方向で検討に合意するなどその動きは「まずは労基法改悪ありきの」大変危険なものとなっています。 婦人少年問題審議会に労働者代表として参加している連合は、7月の婦人少年問題審議会の中間報告の発表に先だっての6月4日に中央委員会を開催し、「時間外、休日、深夜労働の男女異なる取り扱いを解消する」として、「女子保護規定の廃止、残業規制の目安を360時間に」との方針を提起しました。

しかし、「廃止方針」に批判が出て、「深夜業の廃止については引き続き検討」としたものの、時間外、休日労働については執行部原案通り可決されました。

ここで、重大なのは、時間外労働を「目安制度」という規制とは程遠い考えを打ち出したことです。 労基法1条2項は「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」と労使に労働条件の向上を求めています。

この労基法の理念を打ち砕く、「目安制度」−規制緩和路線の行き着く先は、憲法27条の「勤労条件の基準」に基づく労働者保護法である労基法の変質させていく以外のなにものでもありません。

また、連合は12年前の均等法のときも、法案作成に先立っての1983年12月23日の婦人少年問題審議会で当時の全民労協も総評の代表も「母性保護の適用を受けた者と受けなかった者の間で、昇進・昇格に差が生じても法律でこれを規制しない」との合意をし、女性労働者が母性保護の権利を行使して、昇進や昇格の差別をうけても仕方がないとするこ使合意を行い、今日の「保護なし平等」に道をひらいたものです。この反労働者性の暴露・強調は、今日より重要になってきていると考えます。

政府・財界は、連合を活用して、「均等法」制定時と同様に、労働基準法の改悪と「均等法」の部分改正をセットで行おうとしています。

しかし、「均等法」制定時と今日では、国際労働基準や男女平等の国際的到達、日本も�毅味�156合条約を批准せざるを得なかったように、労働者の家族的責任の認識など多くの分野で運動とたたかいの前進があります。さらには、女性の権利は人権であるとした平等要求の高まりは85年当時の比ではありません。

しかし、一方で連合の労使−体路線の下での、凄まじいリストラ「合理化」攻撃がすすみ、労基法無視の超過密・長時間労働の実態が先行させられている現実もあります。

さらには、全労連もふくめ労働組合運動全部ダメ論など、職場を基礎に地道なたたかいで男女賃金差別を許さず、成果を勝ち取って来ている実態に目を向けず、市民運動型が最高の武器であるかのようなイデオロギー攻撃も産まれてきています。 

また、労働者の賃金要求原則である、同一労働・同一賃金はもう古いとして、同一価値労働・同一賃金論でなれればたたかいが前進しないというという風潮も一部にでています。

しかし、ILOも、今までの同一価値労働・同一賃金一辺倒から、最新の条約では、同一労働・同一賃金が明記されるに至っています。昨年の北京の世界女性会議で採択された行動綱領でも、同一労働・同一賃金が明記され、「団体交渉は権利であると同時に女性に対する賃金の不平等を撤廃し、労働条件を改善するための重要な仕組みである」と労働組合の取り組みを重視しています。

この様な状況のなかで、いま、男女平等の実現にむけ、階級的たたかう労働組合運動の真価が問われています。わたしたちは、母性の尊重は社会的権利であり、母性保護は平等実現の前提であり、家族的責任は個人で解決するには、限界があり、全て解決できるものでないとして、現状を打開し、深夜業・残業は国際労働基準なみに男性も規制されるべきであるし、女性労働者の労働条件の切り下げは単に女性労働者の問題でなく、男性労働者の労働条件低下につながるとの観点での労基法改悪反対の運動の展開がもとめられています。また、雇用における男女平等の確保についても、均等法の部分的改正での、機会の均等ではなく、結果の平等の確保を求める男女雇用平等法の確立にむけた、たたかいを重視しなければならないと考えます。

12年前大阪の女性たちは、要求署名で177108名、国会請願署名は197956名を集約し、4・14中央決起集会に515名の代表団の派遣、週2回の国会傍聴へは毎回30名を越える参加など歴史に残るたたかいを組織しました。前回に比べ短期間であるという側面はありますが、階級的ローカルセンター大阪労連が存在するもとでの今日のたたかいが、全労働者的課題として、職場や全国統一闘争、国会闘争でそれ前回以上のものを展開出来るよう期待と決意をのべて発言を終わります。

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