1996年12月 第75回大会総括討論

33年間の発言と退出 - 1996年12月 第75回大会総括討論

1996年12月 第75回大会総括討論

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33年間の発言と退出
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webmaster 2011-6-13 17:58

1996年12月
第75回大会総括討論

土建支部の中居代議員です。

私は、土建支部と中央地区評のこの1年間のたたかいの教訓と女性の視点から、本部方針を補強する立場で総括討論に参加します。

今、政府・財界が規制緩和の名の下に、社会保障、医療制度の大改悪、農産物の輸入自由化など国民のくらしと命、すなわち基本的人権−生存権にかかわる分野をも、大企業のぼろ儲けの対象にしようと襲いかかってきています。これらは政・財・官の構造的癒着ともからみ、福祉を利権の種にした厚生省汚職、薬害エイズやO-157など国民の命さえ奪ってしまう事態を引き起こしています。

オール与党勢力は、総選挙で国民の厳しい審判をうけたにもかかわらず消費税増税をはじめとして引き続き大企業本位の行財政をすすめるために、労働者国民にさらなる負担を強いようとしてきています。

私は、こうした攻撃の下、労働行政分野の規制緩和である労働法制の全面改悪反対のたたかいについて意見を述べます。

均等法の見直しと女子保護規定の取り扱いを審議していた婦少審は11月26日「女子保護廃止は男女平等の前提」とした公益案を発表し、今週の13日には婦少審としての答申を出すとしています。婦少審の労働委員を独占している連合は今年6月の中央委員会で時間外・休日・深夜業の女子に対する規制廃止を認め、時間外労働は男女とも360時間の目安とする方針を提案しました。ところが連合の会長組合であるゼンセン同盟は連合と婦少審に対して、女子保護の廃止反対、時間外労働は、男女とも現行の女性への規制時間である150時間とすべき、家族・介護の負担を負う労働者には、深夜業だけでなく、時間外・休日労働にも免除規定を、適用すべきとの意見を11月29日に出しました。

まさに、連合の政府・財界と一体となった規制緩和路線に連合内部からも反旗がひるがえされたわけで、女子保護廃止が職場実態と掛け離れたものであることが明らかにされたわけです。

労基法の女子保護廃止を突破口に有期限雇用の拡大、有料職業事業の自由化などの労働法制の全面改悪で、「使用者は必要な時に必要な労働をより安く」という、在庫一掃、下請け泣かせの部品の即日納入のトヨタのカンバン方式を人間−労働力にも適用する人間カンバン方式の実行が狙われています。労働行政分野の規制緩和は、憲法27条に謳われた労働権への侵害であり、労基法の「労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすものでなければならない」とした労働者保護の理念を変質させる重大な内容をふくんでいます。

21世紀、私たちの子供のはたらき方、はたらかされ方が、私たちの想像を越えたものになろうとしているのです。憲法公布50周年、労基法制定50年の来年まさに労働者の生存権をかけたたたかいとして位置付けた労働法制全面改悪反対の大運動を婦人部まかせにすることなく展開されることを求めるものです。

次に、方針提案や討論でも明らかにされたように、オール与党政治の悪政と対決した総選挙の勝利、安保廃棄・沖縄の基地撤去をもとめるたたかい、府職労結成50周年の節目にたった組織の強化拡大、さらには全労連が提起している国民春闘前進にむけた、労働者・国民との大規模な共同・対話の生活・実態アンケートの取り組みなどさまざまな新しい運動の発展に確信をもつことが重要だと考えます。

また、全国的にみても大阪府の財政危機が一段深刻なもとでの横山府政の府民・職員イジメの府行革とのたたかい50歳の選択定年制の導入や、確定闘争での来年度は給与改定見送り発言などの厳しい攻撃に対し、今後のたたかいの発展にむけ、この1年間のたたかいから教訓を引き出すこともまた重要な課題だと考えます。

こうした点から私はまづ最初に「一律2%の人員削減」攻撃に対するたたいかいについてのべます。この問題では、拡大執行委員会や書記長・行財政部長会議でも「要求・課題の打ち出し方、運動の展開」についてかなりの激論がかわされました。中央地区評では、この間の本庁における恒常的残業の実態から、これは本庁全体が統一してたたかえる課題であり、また、部局間の分断を許さない意味でも統一してたたかわなければならない課題であると位置付け、中央地区評としての、「人員削減反対、行革大綱撤回」の闘争を展開することとしました。

具体的運動の内容は神田代議員の発言で詳しく報告されました。

地区評の「支部的機能の発揮」が提起され久しくなりますが、地域の運動だけでなく、職場要求において当局の分断を許さず、運動やたたかいを展開してきたという点で、このたたかいに示された本庁組合員、職員のたたかうエネルギーの結集は大きな財産であると考えます。

現行の職能支部と地区評運動の有機的結合で組合員のたたかうエネルギーを最大限結集できる本部としての指導と方針の確立は急務となっていると考えます。
その意味では、5号議案の(4)のイ91年の70回定期大会の第5号議案から後退したものと言わざるをえません。

次に、地区評としての要求実現活動についてのべます。中央地区評はこれまでの先輩諸氏の努力もあって、中央地区評として当局に要求書を提出し、交渉をもつことができています。今年度のたたかいと成果については昨日の神田代議員の発言にゆずるとして、今後の課題について意見をのべます。

このとりくみでは、 本庁各支部では総務支部をのぞいては、職場環境や福利・厚生、労働安全衛生の要求で、直接職員課や用度課との交渉ができないという現状のなかで支部交渉では「担当課に伝えておきます」という通り一遍の回答に止まっている例も少なくありません。職場要求を具体的に担当部局とやりとり出来るというメリット、部局間の分断を許さないという点で重要な取り組みとして位置付け、ひきつづき強化していきたいと考えています。しかし、交渉した事や交渉でのやり取りを即、文章で公表・宣伝することは連合との関係で出来ていません。また、ねばり強い運動で成果を勝ち取ってもその成果の公表は、連合との関係でいつも火曜日まで引き伸ばされます。連合の本庁組織のニュースが火曜日発行となっているからです。

この点では、今回の確定闘争における交渉事項の公表時期についてのルール問題とも関連するものです。公表の同時期ルールの確立は平等取り扱いの最低限の課題であると考えますので、府職労、府労組連としての努力を求めるものです。

次に、要求実現と表裏一体の課題である組合員拡大についてのべます。昨日の橋口支部長の発言でも明らかにされましたが、1回の呼びかけに終わらない、数回にわたる対話による組合加入の訴えは大きな財産となりました。
とりわけ今年の教訓は、ただ全般的に対象者をあげるだけでなく、戦略目標として幾つかの職場では一気に目標をやりあげ、その勢いを他の職場へ波及させようと、力を集中したことです。そういう雰囲気をつくることによって職場の組合員の方の協力も出てくるなど成功のおおきな要因となりました。

また、執行委員会では、拡大が楽しいという支部長がアキもせず毎回の拡大提起をするので3回に1回はやらなアカンナアと思い、その思いが執行委員全員になったときは大きな力になるわけでまさに継続は力となっています。

次に、現在取り組んでいる97春闘の労働者・国民との大きな共同の取り組みである「大規模アンケート」の成功にむけて発言します。土建支部は12月7日現在511名のアンケートを回収し絶対数で府職労の先頭にたって奮闘しています。

土建支部は、この間、提起されてきた春闘での全組合員の参加では、春闘学習会、春闘アンケートの取り組みでは大きな成果をあげるに至っていませんでした。しかし今回の提起は、土建支部のこの間の労働時間延長や人員削減反対の署名行動や各種の本庁決起集会の経験から、まず、組織の要である知原書記長が「これはヤラネバ、これならヤレル」と運動の先頭に立ったことです。それは、やはり1番最初の本部の会議でこの取り組みの意義からして、「どの署名用紙」でやるかの論議が十分つくされた事にあると考えます。そして、支部執行委員会では、一般的目標でなく、職場毎の具体的目標をかかげた事、知原書記長の自己紹介付きビラは全国的に有名になりましたが、執行委員がそれぞれ工夫し、これまでの経験を生かして、何回と職場に足をはこびアンケートも人とによっては2回、3回と渡して記入してもらっています。私も、担当職場では、あの三井金属のベア廃止、春闘からの離脱という新聞記事をのせたアンケートお願いビラを全職員・組合員に配布し、係長級以下は連合組合員も含め31名全員がアンケートに答えてもらいました。あと3人の主幹にやってもらえば完全なパーフェクとの達成になるわけで土建支部は職員の過半数である600名の達成にむけ全力をあげていきます。

次に、消費税増税阻止・廃止にむけたたたかいは当面する重要な課題です。私はこの課題と関連し、第4号議案の要求書について意見を述べます。

要求書の【2】の(1)の税財政に関する要求で2.に所得税減税の項目があります。この間の労働者に対する重税感は課税最低限度額の引き上げが少なからず据え置かれてきた事にあります。1975年(昭和50年)までは、高卒初任給の額を課税最低限度額が上回っており、生活費には税金を掛けないという考えが不十分ながら、生きていました。こうした点から大阪労連は97春闘素案で課税最低限度額を180万円に引き上げることを賃上げ要求とともに春闘要求として掲げることを提起しています。この観点からもこの要求をこの項に明記すべきだとかんがえます。

最後に私は、府職労が50周年を経てあらたな土台・峰を築くための、たたかいと展望の観点からいくつかの点を指摘したいとかんがえます。

第1は、幾つかの経験でも触れましたが、運動やたたかいをすすめるにあたって、府職労が組合員の意見や知恵を汲みつくすという点で、討議・論議を十分行うことの重要性です。 それは、府職労規約にある機関会議をも重視しての論議です。府職労の各種委員会のなかでも会議が年に1回か数回だけに終わっているもののも少なくありません。地区評の「支部的機能の発揮」についても何が支部的機能なのかの提起もないままに5年間が経過してきた実態、本庁強化が言われて久しく、本庁対策委員会が設置されてはいるものの 会議が1回開かれただけで年度が終わってしまうなど、機関会議で論議しない弱点が諸にでてきています。

また、50歳選択定年制導入にかかわってのたたかいで、府労組連方針が前面に出され、府職労単組としての方針確立の論議が不十分であった点です。

対大阪府に、共通する使用者としての統一してのたたかいの重要性はあるものの、構成員や職種、職場実態に違いがあるもとで、まず単組である府職労としての論議を十分に尽くし、そのうえで府労組連として何が一致し、何が一致しないのかを明確にしたうえでたたかいを進めなければ、組合員のたたかうエネルギーの結集は図れないと考えます。あの反対署名に託された組合員・職員のねがいと要求をもっと早い段階から組織していれば、撤回方針の確立もふくめた壮大な運動が展開できたのではという思いは、私だけでないはずです。

このたたかいの総括が今日にいたるも文章で提起されていない点については昨日の書記長答弁がありましたが、早急に論議を尽くすべきだと考えます。

私は、府職労の50年の歴史は、大いに論議し、民主主義を貫いてきた歴史であったと考えます。吏雇員制度の撤廃や、完全連記制の廃止、青年部長・婦人部長の直接選挙制、 賃金制度においても、男女の格差を持ち込ませていないなど、常に弱い立場におかれている人達を眼中にいれ、そして、組合員の要求を瞳のように大切にする歴史であったと考えます。

総選挙での共産党の躍進という、21世紀が希望のもてる社会をめざして奮闘する民主勢力のおおきな一翼を担う府職労が、府財政危機の下で、一段と厳しい攻撃にさらされる状況を迎え、まさに新しい発展にむけ、組合員の英知を結集した運動の展開がこれまで以上に求められています。総選挙での新しい胎動、大規模アンケートでの労働者や職場の変化を国民的運動につなげ、消費税増税阻止、97国民春闘の前進、府行革の3点セット撤回にむけ全力をあげる決意と府職労運動の発展を願って総括討論を終わります。

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