1984年2月 統一労組懇臨時総会での発言

33年間の発言と退出 - 1984年2月 統一労組懇臨時総会での発言

1984年2月 統一労組懇臨時総会での発言

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33年間の発言と退出
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webmaster 2011-4-15 19:30

1984年2月
統一労組懇臨時総会での発言

婦人連給会の中居です。私は提起された方針を、基本的に支持をしながらも、いくつかの点を指摘しながら、階級的ナショナルセンター確立に向けて、労働組合運動における婦人部活動の位置付けと役割を明確にした運動の必要性という観点で、労基法問題を中心に討論に参加をします。

せんだって開かれました、第60回の総評の臨時大会では、単産・地域の婦人代表者60名を特別代議員として参加させ、労基法問題、雇用平等法問題に闘うポーズをとりました。

しかし、これは挨拶でも触れられましたように、婦少審において、総評を含む労働者代表が財界に屈服し労基法の見直し、骨抜き雇用平等法の制定に合意をした、反労勧者的行為を覆い隠すなにものでもないことは明らかです。真柄事務局長の「労基法改悪反対、是認といった既成の概念を越えた闘いが必要」これを階級的に翻訳をするならば、労基法改悪反対では闘わないということです。こうした本質とは別に、形として婦人問題を、組織の全力を挙げて闘うということが、一般マスコミでも大きく取り上げられていることに、今日の労働組合運動における婦人問題の現状を明らかにしているというふうに思います。

と、するならば、階級的立場を堅持をしているわが統一労組懇の現状はどうなっているのでしようか。昨年私たち婦人連絡会は、労基法改悪反対、実効ある男女平等法の制定にむけて、正念場の闘いをどう進めるのかを中心に、第3回の総会を開催をしました。ところが来賓として出席をされた、代表委員の挨拶は「婦人連絡会の運動方針は不十分だ」と言いました。しかし、どこがどう不十分なのかは指摘をせず、見解を明かにしませんでした。

そして一方では、「婦人労働者の方々に期待する統一労組懇の地方組織の確立の先頭に立って頑張ってほしい」とおだて上げました。私はここに婦人連絡会の位置付けが、端的に現われていると考えています。それは、放任主義はあっても、指導と援助をするという姿勢をまったく感じなかったのは、私だけではなかったと思います。不十分であれば方針作成過程においての指導がなされて当然です。指導しなければ、出来上がった方針に統一労組懇全体として責任を感じないのも、また当たり前のことになるのではないでしようか。婦人連絡会は、労基法改悪反対、実効ある男女平等法制定の対政府要求署名を300万集めると、総会において確認をしました。

しかし、昨日の報告にも、唯一婦人問題で触れられた箇所はこの署名の数だけでした。60万という報告がありました。この署名が、単産や府県でどのように位置付けられて来たのでしようか。婦人が勝手にやっているというのが、現状ではないでしょうか。勝手にやっていればまだいいほうです。この署名が婦人労働者の目に触れていない組織すらあるのが現状です。

こうした現状は、婦人連絡会の体制や各単産の婦人部、また地方組織の婦人連絡会の体制などの問題に反映してきています。今日婦人労働者は、資本や財界の攻撃の矢面に立たされているという表現が、この間よく使われてきました。資本の搾取がより強化をされるもとで、まさに階級的対決の厳しい場に、置かれているのが婦人労働者です。だから婦人は誰にもいわれなくとも、闘わざるを得ないから闘ってきました。

しかしそれは、眠る時間をさき、休日を返上し、カンパを集め、作り上げてきた運動です。しかしこれだけでは、現在の情勢に見合ったものでないことも明らかです。婦人の民主的エネルギーを引き出し、臨調行革路線との対決、全民労協路線との対決が婦人問題でも鮮明になっている今日、まさに統一労懇運動の出番は、婦人問題でも必要となってきています。その闘いを保障する体制の確立が求められているのではないでしようか。

春山事務局長は、提案で婦人問題については署名の問題のみに触れられました。私は、今日の労基法の問題がこれまでの労働基準法の違反や、労基法の形骸化がという域を越え、今まさに労働者の労働条件の最低基準を決定している労基法の法そのもの改悪に乗り出してきているという状況のもとで、私はこの問題を婦人労働者の問題という挟い範囲に押し込めようとする、政府・財界の、戦略に立ち向かって、闘っていかなければならないと思います。

しかし、今日までの経過のなかで、婦人労働者だけが実感として闘ってきたことも事実です。そういう点で、私はこの法制度の改悪、私たち労働者にとっての憲法ともいえる、労働基準法が改悪されようとしている時、婦人労働者まかせにするのではなく、全統一労組懇挙げた、総力の闘いをまき起こしていかなければならないと思います。同時に今日までの経過からして、婦人労働者の闘い、婦人労働者が必死になって闘い、闘かっていこうとするこの点について、統一労組懇全体としてのたたかいと位置付け援助していく、この観点が必要だと思います。

私はまだまだ、労働組合運動の中で婦人部活動の問題が、昨日の引間代表委員の挨拶でも、枕詞をつけなければ、婦人問題を語れないという現状。国際婦人年だから、最終年だからこの問題を闘うんだ。200万統一労組懇の3分の1を占める婦人労働者の問題を、真正面から取り上げ、要求を前進させていく立場から婦人問題に全力を挙げる方向を期待して発言を終わります。

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